何が言いたいかって言うと花梨可愛いよ花梨

 笹森花梨は何であそこまでアンチが増えたんだろうか。性格のタイプは・・・「変な子」という表現が一番正しいか。主人公・貴明を独自の論理で振り回し、様々なトラブルを呼び寄せるトラブルメーカーである。強引さ、という点においては人気キャラクターの向坂環と同じ様なものだし、どのルートでも強制的に出会いのシーンなどを見せられるのは共通なのだが・・・環の出会いシーンはその幼馴染という設定ゆえに貴明の過去などの性格・設定の説明になっているのに対し、花梨の出会いシーンは花梨シナリオ以外では全く意味がない。それを誰を攻略していても毎回強制で見させられるわけだから、プレイヤーからしたら毎回時間を取らせる面倒なキャラだと思うんだろう。実際、他のキャラを攻略しようと思っている最中だとうっとおしく感じたこともある。
 キャラクターとしては、先に記述したとおり「変な子」である。シナリオ中でも、何故貴明をミス研に勧誘したのか、何故惚れたのか、何故ミステリー関係に強く興味をしめすのか、どれも描かれていない。つまり、行動原理がさっぱり分からないのである。これは「変な子」という性格付けとしては非常に成功していると思う。行動原理が整然としていたらそれは変な子ではないからだ。ただ、その「変な子」という、少なくとも正統派からは大分逸れている性格付けゆえに、ツンデレや妹などの、一般的な属性を好む人からは受け入れられないんだろうなーと思う。その好奇心旺盛で突拍子もない行動が原因で、いわゆる常識外れな行動を取ることも多々あり、それもおそらくはアンチの要因なんだろう。個人的には、フィクションの中で常識非常識なんて気にしてたらほとんどの登場キャラは非常識に分類されそうだからあまり考えることじゃないと思っているけれど、そういう問題じゃあないんだろう。実際のところ、強引であるのは最初の二回だけ(強制イベント)であり、それ以降は自ら部室に行かない限りはイベントが起こらない・・・どころか姿すら現さない。シナリオのネタバレになりかねないが、貴明の意思を全く聞かずに行動する場面は少なく、貴明がついてくるからこその強引さだった・・・気がする。この辺りはプレイしたのが3年は前なのでうろ覚えなので、もしかしたら違うかもしれない。
 いらない子かいる子かと聞かれたら、いる子だと言い切れる。ToHeart2は様々な恋愛模様を描くことを(多分)主題にしたADVである。その恋愛模様が幼馴染だとか委員長だとか、そういった普通な人々との恋愛だけじゃあパンチ力に欠けるだろう。普通なキャラの中に、何を考えているか良く分からない変な子がいるからこそ、その恋愛模様の中に多様性が生まれるんだと思う。彩を華やかにする役目とでも言おうか。ちょっと嫌なことだが、「花梨が糞だけど他の○○はいい」という役目でも構わない、と思う。花梨がいる事で他のキャラが引き立てられることもあるだろうし、逆に引き立てるはずの花梨が好きな人もいるだろうし。まあなんにせよ、俺は花梨はいる子だと思っている。


 声優さんの演技もあんまり嫌な感じを出てない上手いものだし、もう少し人気出てもいいと思うんだけどな。他が強すぎなんだろうなあ。
 ちなみに惚れた理由とかは全く記述されてなくて、本編が始まる前から惚れてたのか、それともミス研の活動を通じて惚れたのかそこらへんさっぱりわかんないんですよね。二次創作作るにはもってこいな気がするんだけどねえ。SSはそれなりにあるが同人は少ない気がする。情報を探してるわけじゃないから当時に比べて地味ーに人気が出てきてるのかもしれない。