二次創作の中でキワモノ(最低)に分類されるだろうジャンルとか
・再構成
 その作品のストーリーを初めから再構成する作品。とは言え大まかな流れは変えずに視点を変えただけのものであったりするとそんなに最低臭はしない。ただ、オリジナルキャラクターを投入したり、ifストーリーへと突入したりすると途端に最低臭を漂わせる作品が多くなる・・・気がする。
 再構成というジャンル自体が、「ここの展開が気に食わない」という原作への不満が原動力になっている場合が多いため、ヘイト要素が含まれる場合が多い。ヘイト要素というのは、特定のキャラクターや設定に対して、叩いたり不幸な目にあわせる事です。まあある程度好き嫌いがにじみ出るのは仕方のないことなのかもしれない・・・ですが、流石に何の意味もなく殺したり植物人間状態にしたりするのは理解できない。KanonSSだと奢りから決別の流れ、エヴァSSだと主にミサト・ネルフアンチが多かった気がします。わからない?判らないほうがいいかと。ヘイトの展開に関してはnavimasoのところで具体例まで書いて解説してるので、そちらを参照してもいいかも。
・オリジナル主人公
 オリジナルキャラクターが主人公の作品。そもそもオリジナルキャラクターをメイン寄りに持ってくる時点であれなのに、主人公にまでしてしまったら・・・。個人的にはストーリーが進むにつれて成長が描かれてるものや、主人公たちの活躍を眺める傍観者としての位置づけのオリキャラなら全然許容できますが、流石に最初っから最強で原作を蹂躙することしか考えていないようなのは拒否感しか出ません。ギャグならギャグとして流せなくもないですが。
 でもまあ、この作品の中で他の人達はどんな生活をしているんだろうと思う気持ちはわかります。主人公たち以外にも活躍をしていたり力を持っている人が居るんじゃないか、と思って二次創作を作るのもわかります。でも他作品から能力引っ張ってきたり、原作でありえない高スペックな設定にするのはさっぱり理解出来ません。
 オリジナル主人公を出しやすい設定が原作にある、ていうのもオリ主SSが増える要因だとも思います。クローン技術が原作で出てきている場合、原作キャラクラスのスペックを持ったオリ主を出しても(オリ主を許容できる人からの)嫌悪感も少なく出来るから書きやすかったりする。ゼロの使い魔なんかは原作からして「異世界に呼び出される現代日本人が主人公」という改変しやすすぎる設定ゆえにたくさんのオリ主やクロスオーバーが書かれてますし。
 オリ主とは厳密に言うと違うかもしれないけど、主人公魔改造もこの中に入ると思う。全スーパーシンジ入場とか見ると原作のシンジくん欠片も残ってないおぞましい何かの一片を垣間見えるよ。作品タイトルまで書いてくれてるので興味があったらググって見よう!半分くらいは消えてるけど、高濃度の最低要素に触れられると思う。
・逆行
 原作のキャラクターが、大抵の場合知識や記憶を持って初めからやり直す、強くてニューゲームのような作品。原作がハッピーエンドとは言えないエヴァや、バッドエンドもありえるギャルゲー系統の二次創作に多い。作成の原動力は再構成と同じく原作への不満だろうと思う。ただ、ハッピーエンドで終わった作品でもバッドエンドを捏造して逆行させたりするからよくわからない。おそらくそういう作品は将来の知識持ちの主人公が無双するのを楽しみたいんじゃないかなあ、とは思う。ここでも主人公が魔改造されてたりするので気が抜けない。
 大抵の場合は未来の情報を持つ主人公が試行錯誤してハッピーエンドを迎えることが多いが、試行錯誤した結果余計に悪い結果になってしまうなどの展開に持っていく作品もある。未来がわかるからと言ってそれを変えるのは難しい、ということを書きたいのだろうが・・・そんな事よりもハッピーエンドが見たくて、もしくは無双が見たくて逆行ジャンルを読んでいるんだから、素直にテンプレどおりに進めて欲しいと思ってしまう。
 商業でこの逆行をしたのがマブラヴという作品である。まああの作品の場合、一人の人間が超人になったところで事態が好転するような状況ではなかったから受け入れられたんだろう。そもそも二次創作じゃなくて一次だから、ってのが一番大きいだろうけど。
・憑依
 オリジナルキャラクターが原作キャラに乗り移るもの。大抵の場合オリジナルキャラクターは原作知識持ちで、それを使って原作を改変していくパターンが多い・・・と思う。この系統は大抵の場合、オリ主ものを書きたいけど設定を考えるのが面倒、という理由で書かれていると思う。また、前述のクローン技術を元にしたオリ主の場合、多くの場合はこの「憑依」ジャンルであるコトが多い。
・TS
 性別反転。TS自体が表のジャンルではないが、コメディだったり一発ネタであったりするなら最低ジャンルではない。だが、何故かオリ主にTSという要素を必要ないのにも関わらず付け加える場合があるため、ここに書いておく。多くの場合、TSさせる理由は女の子のオリ主を使って原作のキャラとの絡みを書きたいという願望があるものの女の子の心理や行動を描写できないから、元男という設定にするのだろう。心は男=男のような行動をしても問題ないということだろうか。大抵の場合、TSさせる意味は全くない作品が多い。書くならせめて男女の体における違いについてかけや。生理とか。
・クロスオーバー
 二つ以上の作品の設定やキャラクターを登場させること。設定が似通っている作品同士なら書きやすいが、大抵の場合は設定の矛盾等に苦しむことになる。また、キャラクター同士のパワーバランスにも気を配らなければならなかったり、キャラを出しすぎて混乱しかねなかったりと非常に書くのが難しいジャンル。構成能力等はもとより、各作品への深い愛が必要だ。
 だがまあ、大抵の場合は作者が好きな作品のために他の作品が踏み台にされるパターンがほとんどである。登場する作品を愛していることがわかる、良質なクロスオーバーものもあったりするのだが・・・そういう物に限って更新が停止したりすることが多い。おそらく、作品が好きな故に許容することの出来ない部分が出てくるのだろう。
 商業でこれをやっているのは「スーパーロボット大戦」「キングオブファイターズ」「カプコンvsシリーズ」等だろう。KOFやカプコンvsシリーズはストーリーよりもゲーム性をメインにしている部分があるので、設定の矛盾などはあまり気にならないとは思う。スーパーロボット大戦は単体でもカオスな設定であることが多いロボットアニメを一つの舞台にまとめているから凄いと思う。ただ、収拾をつけるためにオリジナルキャラクターをラスボスにせざるを得ないのは仕方がないとはいえ、敵勢力を踏み台にしていることも多く、反感を持たれる場合もそれなりにある。ただまあ、上手くまとめられてるからこそ受け入れられてるんでしょうね。まずガンダムマジンガーの時点でクロスオーバーさせようと思えないぜ普通。


 なんか疲れた。詳しく書こうとすれば具体例まで書けるけど、書いたところでなあ。誰も見ないだろうし。ヘイト物とかの具体例挙げるとマジキチレベルのもいくつかあるからここだと書き辛いし。
 具体的なの読みたければ「理想郷」とか「なろう」とかに行けば腐るほどあると思います。