萌え云々は大分受け売り

 萌え要素がない創作物ってあるんだろうか。それを考えるには、「萌え」ってなんなの?と言う事について少しは考えておかないといけないと思うので、軽く触れておきます。「萌え」の種類は色々と数は多く多岐に渡るものですが、大まかに分類すればみっつくらいに分けられると思います。
 一つ目は「キャラ萌え」です。これは説明しなくても理解しやすいものだと思います。ニコニコやら2chやらで見る「○○とちゅっちゅしたいよ〜」というような書き込みはキャラ萌えをしている人の代表といえるんじゃないでしょうか。キャラ萌えは性格・容姿・仕草などキャラクターそのものへの好感で、日常系のアニメなんかを多くの場合に構成する要素になっているでしょう。最近で言うと「けいおん!」や「ひだまりスケッチ」などが分類される。
 二つ目は「性的萌え」です。これはエロと言い換えても問題は無い……かな。パンチラだとか入浴シーンだとか、そういったお色気シーンに感じるものが「性的萌え」です。こういったシーンはある種販促効果を持ち合わせているため、ゴールデンタイムのアニメやドラマ等にも挿入される場合があります。入浴シーンやパンチラだとかはストーリーの展開上大きな意味を持つ事はまずありません。ラブコメなんかだと必要性が出てくる場合もありますけれども、少なくともシリアスなストーリーにおいてはあまり必要の無い場合が非常に多いです。入浴時に重要な会話があるシーンだとしても、別に風呂場で重要な話をさせる必要はないわけですし。また、露骨な百合描写やBL描写など、客層に媚びた演出もここに入ると思います。最近だとクイーンズブレイド聖痕のクェイサーなんかは、性的萌えをメインにおいていると思います。
 三つ目は「物語的萌え」です。これは、いわゆる友情だとか恋愛だとか、物語が進むにつれて変化していくキャラクター同士の関係に萌えを感じるものだとおもってください。ただ二人の関係だけではなく、ストーリー展開もこの「萌え」には大きく関わっています。いくら萌えるキャラクター同士の友情や恋愛だったとしても、そこに至るまでの展開があまりにも適当なものだったらその関係性に萌えを感じることはないでしょう。また、キャラクターが成長する描写なども物語的萌えに入ると俺は思ってます。最初は頼りなかったキャラが様々な人との出会いや出来事を通して魅力的なキャラクターに変わっていく様に何かを感じたら、それは物語的萌えを感じたといっていいのではないでしょうか。初期のツンデレの意味合い、「ストーリー序盤はツンツンとそっけないが、後半になるとデレデレする」というものは物語的萌えとも言えるかもしれないですね。萌えに分類していいのかはわからないけど、ハンターハンターのゴンとキルアの関係の変化なんかは物語的萌えにあたるんじゃないかなあ。二人の関係の変化は主題の一つだと思うし。
 

 説明したけれど、結局のところ萌えを感じる部分というものは人によってそれぞれなんですよね。ライトノベルやアニメなどのキャラにしか萌えられないという人もいれば、お堅い文学小説の登場キャラだろうと萌えられる人も居るわけです。燃える展開を求めることも、ある意味では燃えるシーンに萌えているとも無理矢理に考えることも出来そうだし。そう考えると萌え要素の無い作品なんてまずないのではないだろうか。
 間省略しすぎな上極論すぎワロタ